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アメリカ人の行動と習慣 その14 養子にすること(2)

2010年07月27日 テーマ:お知らせ,前校長ブログ

スペインで作られた映画「汚れなき悪戯(いたずら)」をご存じでしょうか。50代くらいの人なら覚えておられるはずです。映画の舞台は19世紀前半です。ある年の聖マルセリーノ祭の朝、教会堂の門前に赤子が置かれているのをフランシスコ会の修道士たちが見つけます。彼らは赤子の里親を求めて歩き回るのですが、見つかりません。そこで修道院で育てることになります。5年後、マルセリーノと名付けられた賢い少年に成長していきます。しかし、母親がいないことや友だちができないことに修道士たちは心配します。修道士は、屋根裏部屋には決して入っていけないとマルセリーノに言いつけます。ある日マルセリーノは入ってはいけない屋根裏で大きな十字架のキリスト像を見ます。そこでキリストとの対話が始まるのです。そしてパンや飲み物を運ぶという汚れなき悪戯が始まります。

19世紀のアメリカは、移民の増大や南北戦争は多くのホームレスや孤児を生みました。各州ではこうした子どもへの対応を考え始めます。1917年には、ミネソタ州がはじめて養子縁組を認める法を制定します。二つの大きな戦争、朝鮮動乱、ベトナム戦争などによって多くの孤児が発生しました。こうした経緯で、アメリカでこのような恵まれない子どもに家庭を与えるための養子縁組制度、いわば子のための制度が広く社会に浸透していきます。

「我が故郷ウイスコンシン 忘れられない人-その30」で紹介したMr.& Mrs. John Silbernagel(シルバーネーゲル)の娘さんにKarenさんがいます。彼女は結婚する前にスリランカから養子を貰いました。独身女性が養子縁組をするなんて私には思いもよりませんでした。「もらい子」を実の子として献身的に愛情を注ぐ未婚の母親姿を見て感心したものです。「生みの親よりも育ての親」を地でいく女性です。その後彼女は結婚し実の子どもを授かりました。子どもはみんな幸せに暮らしています。

映画「汚れなき悪戯」の英語名は「Miracle of Marcelino:マルセリーノの奇蹟」となっています。修道士が、そしてキリストが里親となるという見事な作品です。
                               
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