映画「渚にて」も戦争の悲劇を描く作品です。それも核戦争です。1964年、第三次世界大戦が勃発したという想定です。地球上は核兵器の放射能に汚染されてしまいます。北半球はすでに死の灰で人々は絶えます。南半球オーストラリアにも死の灰が迫ってきます。メルボルンに1隻のアメリカの原子力潜水艦が入港します。艦長ドワイト・タワーズ(グレゴリー・ペック)はメルボルンでやがてくる死を覚悟します。ですが放射能ですっかり汚染されたサンディエゴの町からモールス信号を受信しそれを調べに向かいます。恋人モイラ・ダビッドソン(エヴァ・ガードナー)が渚にて出航を見送るのです。この情景が映画のタイトルとなっています。
この映画の製作者で監督のスタンリー・クレイマーは、「手錠のままの脱獄」とか「ニュールンベルグ裁判」などで知られています。いわゆる社会派の映画の監督です。映画では核戦争のシーンなどは一切ありません。
音楽にはオーストラリアの民謡「ワルチング・マチルダ」が全編に使用されています。映画の最後では、大群集が大合唱するシーンがあります。この曲はワルツ特有の三拍子ではありません。オーストラリアの音楽といえば「ワルチング・マチルダ」。世界的に広く知られています。蛇足ですが、マチルダとは女性の名前ではありません。
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