味噌作りの大家にお会いすると奥深い人格に思わずたじろいでしまう
ような感覚を持つことがあります。
まるや八丁味噌(愛知県岡崎市)の浅井社長、九州大学大学院教授の
石村先生にお会いしたときにそう思いました。
あるいは数年前に石川県白山市にある、ふぐ肝の粕漬けの老舗の若旦
那にお会いしたときもそうでした。
発酵食品づくりに携わる人が一様に持つ空気。凛としてしゃんとして、
信念を語りながらも、謙虚で誠実な人柄。
誠実とは「言うことを成し、成すことを言い、確実に実を成らせる」ことです
が、発酵食品づくりにはどうやらそのような人柄が欠かせないのでしょう。
無理もありません。食品の半分は人間が材料を用意し、お膳立てを考え
て、最適の環境をつくります。そしてもう半分は、「微生物菌」というカリス
マが登場してつくられます。
その微生物にもこまやかなる意思というか本能が存在し、良い環境で
いたいと欲するのです。
人間の体内にも不思議なことに微生物菌が存在しています。
良い微生物菌は人間と共存し、あるときには人間を助けさえするのです。
悪い微生物菌は人間にダメージを与えてしまいます。
味噌屋には天然の微生物菌が棲みついているそうです。











